自分のサウンドアートと抽象画を同時に見せたいと友に語ったら、「どうして音と絵なのか?その関係性を説明で
きなくてはならない」とアドバイスいただいた。当然である。少し考えた。音とは「時間的表現」で、絵画は「空
間的表現」である。僕のサウンドアートは、ゲームセンターや地下鉄の音や、ラジオのノイズや工事現場の音など
「レディーメイド」の素材を、僕の主観でコラージュした音の抽象表現である。また、絵画に関しては、梱包箱等
を展開した紙や、包装用紙というレディーメイドをコラージュして、絵の具という主観でやはり抽象表現した作品
である。「レディーメイド」「主観」「抽象」という、同じ要素でできているのが自分のサウンドアート、抽象画
なのです。それらの要素でできている音と絵画の抽象表現を同時にオーディエンスに視覚と聴覚で体験してもらう
ことで、自分の表現とオーディエンスの間で、何らかの化学反応が起きれば、というのが僕のインスタレーション
の狙いだと今は考えている。また、ライフワークとして、「風景写真」も撮るのだが、これは、「人工物」「自然
物」などのレディーメイドモチーフを、写真で「撮る」ことによって、自分の「主観」が一瞬に入り作品となる。
写真表現も併せていつか、広い会場でインスタレーションできればとも思う。これらコンセプトを語れるように考
えを練り上げ整理していきい。