聞いたことがある話だが、ある先生が、教室の一番前列の机にバケツを置き、
各生徒にボールを一つずつ持たせてバケツに投げて入れるようにと言った。
近くの生徒は簡単にボールをバケツに入れることができたが、遠くの生徒は、
当然入れるのは困難。この授業で、先生が生徒に教えたかったことは、人
間とは、みな平等な条件で生まれてくるのではないと言うこと。先進国のよ
うに、裕福な国に生まれる人、飢餓に苦しむ貧しい国に生まれる人。健康
体で生まれる人、障害を持って生まれる人。それぞれ、平等な条件では生ま
れてこないのが人間、との事。東洋では、その条件は前世のカルマによって
決まると考える。また、ある方は、大谷翔平選手と同じくらいの努力をしても、
必ずしも大谷選手のような結果を残すことはできないと言われた。「身の丈
で生きる」という言葉があるが、自分の与えられた条件、努力で最善を尽くし、
人生を他人と比較する事は愚かな事、との意味だと解釈している。ただ、努力
する機会は、ある程度健康な人なら、平等に与えられるのだと思う。結果、で
はなく自分の道をどれだけ真面目に努力したか?と言うことを、人をこの世に
送り出した神様は見ているのだと思う。フランクシナトラが歌った「マイウェ
イ」という曲は、人が天に召される時に思うことを歌った曲との事だが、そう
言ったことを歌った曲ではと思っている。